
夏休みの宿題の一つに「読書感想文」がありますよね。「どんな本を選んでいいか分からない」と本選びに迷っている方も多いのではないでしょうか?

そんな方のご参考になればと思い、今回は小学生向きの「絵本」をご紹介いたします。

え?絵本でいいの?

特に学校の規定がなければ大丈夫です。
まだまだ「読む力」が育っていないお子さんには、物語のイメージが沸き易い「絵本」がおすすめです。
たくさんある絵本のなかで、今回は「ともだち」についてテーマをしぼり、この3冊をご紹介します。「ともだちってなんだろう?」そんなことを考えるきっかけになる本です。
ともだちや

「ともだちやです。ともだちはいりませんか。」キツネは「ともだちや」をはじめることを思いつきました。1時間100円で友達になってあげるのです。
「ともだちや」と書かれたのぼりをたてて、ちょうちんをもって歩いていると、イチゴを食べていたクマに呼ばれます。「かったぞ」「一人ぼっちの食事はつまらんと感じていたところだ」
キツネは好きでもないイチゴを無理に食べて、シクシクするおなかを押さえながら200円いただきました。
次は、オオカミに呼ばれてトランプの相手をすることになりました。楽しくトランプをした後、キツネは申し訳けなさそうに、オオカミにお代を請求します。すると、オオカミは、、、?

ほんとうの「ともだち」って売れるのかな?買えるのかな?
そんなことを親子で話し合ってみると、より読書感想文が書き易くなりますよ。

ともだちや
内田麟太郎 作
降矢なな 絵
オオカミのともだち

オオカミはずっと思っていました。「 独りの方が気楽でいい」「友だち?何だかめんどうだ、、、」そんなオオカミの前におかしなやつが現れます。
そんなおかしなやつ、クマは「獲物がいそうなところ知ってるから教えてあげるよ。一緒に行こう」とオオカミを誘います。
オオカミはクマに食べられてしまうのではないかと内心ドキドキ。隙あらば逃げ出そうと思っていたところ、あれ?ハチの巣を採って、オオカミに渡してくれます。
そのハチの巣の甘いことといったら。オオカミは嬉しくなって、クマの方を見るとクマはにっこり。
ところが、オオカミが再び歩き出すと、クマが後ろでうなり声と恐ろしい顔をしています。やっぱり、クマに食べられる?そんな事を考えていたら、オオカミの目の前に崖が、、、
もしかして、あれを友達っていうのかな?今でも「独りが気楽でいい」って思っているけど、クマと一緒に食べた獲物(魚)の味が懐かし、あのクマの姿に思わず笑ってしますのです。
作者の木村裕一さんは「あらしのよるに」や「あかちゃんのあそびシリーズ」でも人気です。特にあかちゃんあそびシリーズは目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
そして、こちらの「オオカミのともだち」は中学1年生の国語の教科書にも掲載されました。
息子の教科書を見て、絵本の物語が掲載されているんだんだと、ちょっとびっくり。

小学3年生、4年生のお子さんにもおすすめ出来る絵本だと思います。
田島征三さんのド迫力の絵もとても見応えがありますよ。

オオカミのともだち
文 木村裕一
絵 田島征三
ふしぎなともだち

ぼく(ゆうすけ)が2年生のときにひっこしてきた島の小学校には、「やっくん」と呼ばれている自閉症の少年がいました。やっくんは、大きな声でおかしなひとりごとを言ったり、授業中急に運動場へ行ってしまったりします。
学校では遊ぶときも勉強するときもみんな一緒。先生も生徒も、やっくんが騒いだとき、いつも落ち着くまで待って、してはいけないことを優しく教えていました。
はじめは戸惑っていたぼくも、周囲の接し方を見るうちにやっくんを理解し、しだいに友だちになっていきます。
小学校卒業の時、そろって卒業生になったみんなの姿に、担任だったうちだ先生は涙を流します。やっくんはとびだして先生の手をにぎり、こう言いました。「うちだ はなこ先生 はい、おしまい。 うちだ はなこ先生 はい、おしまい」
大人になり、別々の仕事についても、ふたりの関係は変わりませんでした。
ぼくが仕事で泣いて外に飛び出したとき、いつのまにか後ろに立っていたのは、やっくん。
「おおた ゆうすけくん はい、おしまい。 おおた ゆうすけくん はい、おしまい」
作者の田島征彦さんが4年の歳月をかけ、淡路島の自閉症の青年とその同級生に取材を重ね絵本にしました。障がいの有無をこえ「一緒に育ち、一緒に生きる」こと。
ことばで はなしが できないのに、心が わかりあえる。
やっくんは、ぼくの ふしぎな ともだちだ。

ふしぎなともだち
田島征彦

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、先ほどの田島征三さんとこちらの田島征彦さんはご兄弟でいらっしゃいます。
田島征彦 さんは「じごくのそうべえ」でも人気です。「じごくのそうべえ知ってる!」「好き!」というお子さんも多いもではないでしょうか?
こちらも 小学3年生、4年生のお子さんにもおすすめ出来る絵本だと思います。
大人の方が読んでも胸がジーンとしますよ。
身近なテーマ「ともだち」を題材にした絵本。ちょっと読書感想文が苦手だというお子さんも、書きやすいテーマかと思いピックアップしました。ぜひ参考にしてみてください^^

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