以前は六甲縦走の西方面について、小さなお子さんでも登りやすいよう細切れにご紹介させて頂きました。
今回は「だいぶ歩けるようになってきた」「もうちょっと歩きたい」という方むけに、神戸市営地下鉄・妙法寺駅から須磨アルプス・馬の背を通り、旗振山から、須磨浦公園へと下りてくるコースをご紹介します。
神戸市営地下鉄・妙法寺駅→須磨アルプス・馬の背→旗振山→須磨浦公園(山陽電鉄・須磨浦公園駅)

歩行時間は2時間半~3時間程度になります。
非日常とかけ離れた須磨アルプス・馬の背の景色。松林の向こうに広がる青く穏やかな須磨の海。
そして、天気の良い日には紀伊半島まで一望できます。
こちらのコースは神戸での山登りを堪能できるということもあって、県内外からもたくさんの方が来られるスポットです。

須磨アルプス・馬の背では、野球選手のイチローがCM撮影の為に、走ったとか?!
そんな須磨アルプス・馬の背へ。では、神戸市営地下鉄・妙法寺駅からのスタートです。
妙法寺駅からのスタート

今回は午前中に用事を済ませ、少し遅いからの出発です。12時少し前に妙法寺駅からスタートしました。
6月後半から、これから暑くなってくる季節、こちらのコースでは日陰のない場所もあります。熱中症には十分に気を付けてください。
ちなみに、この神戸市営地下鉄・妙法寺駅へは三宮から西へ約16分、西神中央から14分になります。
ここ(妙法寺駅)から1時間半ほどはトイレがありません。

改札を出るとショッピングセンターを正面に左に進みます。次に右手に郵便局が見えてきますので、横断道路を渡り、南へと進んでいきます。
途中、「六甲縦走」という看板が出てきますが、こちらは須磨アルプスから高取山へといくルートになりますので、スルーしてくだい。
【高取山についてはこちらに載せています】

妙法寺駅からちょうど15分。正面にコミニティ倉庫のようなものが見えてきたら左折します。右手に住宅がしばらく続きます。


左手に横尾南公園が見えてきたら、その先が登山口になります。ここから東山そして馬の背へと向かいます。
一本道にはなっているので、所々にある看板を確認していけば迷うことはないはずです。
始めは緩やかな、そして最後は少し登りますが、東山までは15分ほど木陰の中を歩いていきます。
東山から馬の背へ

東山に到着。今回はこちらでお昼にします。東山の頂上付近にはベンチが5つほどありますので休憩するには良い場所です。


さて、馬の背を通り横尾山へと向かいます。向かう途中も急な場所があるのでご注意くださいね。
馬の背、馬の背へと続く道は、岩肌が出てい滑り易くなっています。
慣れない方はしっかりと手を使いながら、登り下りされることがおすすめです。

軍手やグローブなどがあると滑りにくく、手の保護にもなるのでおすすめだよ。
名勝・馬の背までは東山から10分ほど。少し急な岩場を下っていくと。。。
名勝・馬の背


「なんじゃーここは?!」の別世界!
この「馬の背」は馬の背中に似ていることから、この名が付けられました。
なかには足幅ぐらいしかないような細い場所もあります。十分注意して歩いてくださいね。
前から人が来たら安全な場所によけて、過ぎてから行くようにしましょう。

何度、来てもこの馬の背にはドキドキしてしまいます。
だからこそ?!渡り終えた後は達成感があります。

撮影スポットとしても抜群です。神戸でこんな景色を見ることが出来るなんて感激です。
さて、非日常な景色を堪能した後は、下ってまた登ります。まだまだ足場が悪いので注意してくださいね。
次に横尾山、そして栂尾山へと続きます。
横尾山・栂尾山

馬の背からここまで15分ほどになります。残念ながら横尾山山頂には特に何もありません。

さらに歩くこと15分で栂尾山山頂へ。
山頂には小さな展望台があります。この展望台の下で休憩できるスペースはありますが、あまり広くはありません。
展望台からは明石海峡大橋が大きく見えますよ。
案内板にはトイレの位置が載っています。ちなみに妙法寺駅からはトイレがありませんので、駅で行くようにしましょう。
次にトイレがあるのは、ここから10分ほど下りて行った高倉団地内、その次はおらが茶屋になります。

高倉団地からおらが茶屋

住宅地内をほぼ真っすぐに歩いて、おらが茶屋→鉄拐山→旗振山→鉢伏山と進みます。
道もわりと分かり易くなっています。途中、高倉団地内にはスーパーもありますので、飲み物、食べ物の補充にはとても便利です。

もし、ここで「ちょっと無理かも。。。」という人は、妙法寺駅に戻るバスも出ていますよ。
さて、おらが茶屋に向かうまでは長い階段が続きます。ここがなかなかしんどい。。。(汗)

おらが茶屋→鉄拐山→旗振山→鉢伏山→須磨浦公園については、こちらに詳しく載せています。


旗振山から見える景色。
この時(9月の中旬)は「旗振茶屋」も開いていました。ここで一服も良さそうですね。


また、こちらにはロープウェイで登ってくることができます。ロープウェイの料金等はこちらの記事にも載せています。
須磨を詠んだ句

筆者は、鉢伏山(須磨浦公園)から下りてくる須磨の海が見える景色がとても好きです。
(ここまでくると、足はかなり疲れていますが。。。)
そんな訳で、ではここで一句。

須磨寺や 吹かぬ笛聞く 木下闇

それって松尾芭蕉やん!
芭蕉が源平古戦場を訪ねて、平敦盛を偲んで詠んだ句だね。
(この石碑もあります)
松尾芭蕉以外にも、ここ須磨や須磨浦について詠まれた句はたくさんあります。
百人一首にある「淡路島かよふ千鳥の鳴く声にいく夜寝覚めぬ須磨の関守」
小学校の頃、みんなでこの札をとりあったような気がします。。。(笑)
『淡路島かよふ千鳥の鳴く声にいく夜寝覚めぬ須磨の関守』 意味は「淡路島から通ってくる千鳥の鳴く声のために、幾夜目を覚ましたことか、須磨の関守は」だそうです。
また、こちらも息子の小学校の国語の教科書に載っていたような気がします。
『春の海 終日のたり のたりかな』 こちらは江戸時代の俳人・与謝蕪村が、須磨の浦で詠んだものといわれています。
まとめ
今回は、最後には須磨を詠んだ句が出てきましたが、山登りは自然に触れ合うことができるだけでなく、いろいろな楽しみ方があるなと感じています。
その土地の歴史や文化に触れることが出来るのも、一つあるのではないでしょうか?(あと、グルメとか温泉とかもね(笑))
だいぶ歩けるようになってきたお子さんは、ぜひこちらのコースを試してみてください。3時間ほど歩くと、かなり達成感も自信も出てきますよ。

小中学生なら「今、学校でどんな勉強をしてるの?」と、山を歩きながらの会話がおすすめです。
国語なり、理科なり、社会なり、何か共通することが見つかるかもしれませんね。

知識と体験が結びついて、「創造性」が産み出されるんじゃないでしょうか?

「神戸で山歩きを楽しみたい」という方にはこちらの本もおすすめです。
女性ならではの視点が「いいポイントついてる~♪」と思わず関心したくなるガイドブックになっています。
六甲山だけでなく神戸の山々もいろいろと載ってますよ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。