目的もなくブラブラ歩くこともあれば、目的を設けてひたすら歩くこともあります。
少し秋の気配を感じるこの週末は、神戸の海沿いを歩きたくなって、海沿いを通り
前から行ってみたかった須磨水族園の向かいにある「自由港書店」へ行ってみることにしました。
スタートは垂水。思った以上に遠くて、途中「自転車で行けば良かった。。。」とちょっぴり後悔気味。
でも、目印となる「スマスイ(須磨水族館)」が見えてきた時は、「あともう少しだ」とホッとしました。
右手には砂浜が広がっています。須磨海水浴場は夏のような賑わいはないものの、まだ砂の焼けるような香りがしてきました。

スマスイ(須磨水族園)リュニューアルに向けて

スマスイは2024年のリニューアルオープンに向けて工事中とのことで、大きなクレーンが何台も入っていました。工事は行っているも「2023年春まで」は営業とのことです。


リニューアル後は水族館はもとよりホテル、公園も併設された複合レジャー施設になるそう。
「スマスイ」には、子どもたちが小さかった頃はよく行きましたが、大きくなってからは行くことがなくなりました。
でも大人になっても、水しぶきドキドキする「イルカショー」、ゆらゆら動く「チンアナゴ」、ぐるぐる回り続ける「イワシの群れ」
どれも見ていて飽きることはありません。また、リニューアルしたら「行ってみたいな」と思いました。

以前、行った時には「モモ」に出てくるようなカメがいました。
元気してるかな。。。
さて、お目当ての「自由港書店」はスマスイ(須磨水族館)の向かい側にあります。
自由港書店へ
電車だと、JR・須磨海浜公園駅からスマスイに向かう途中にあります。(須磨海浜公園駅から4分ほど。お店には駐車場はありません)

小さなお店ですが、ブルーの布が風になびいていて、すぐに見つけることができました。
そして、私がお店に入った時には、ちょうどお母さんと小学生ぐらいの男の子が会計をしているところでした。
物語に出てきそうなお店

5坪ほどのお店は縦長になっていて、その奥では多分、私より若いであろう店主が男の子とそのお母さんと親しくお喋りしていました。
お店を後にするとき、その男の子が「じゃあな、アニキ」と笑顔で手を振って、お母さんと一緒に帰っていきました。
棚には選りすぐりのこだわりの本たち。そしてブルーの布を通り過ぎていく、どことなく海の匂いがする風。
その小さな本屋さんは、小さいけれど、その奥に広がる世界を感じずにはいられませんでした。
「なんだかここは絵本や小説に出てくるような本屋さんだな」と不思議な気持ちに。。。

さて、店主のおすすめもあって、この2冊の本を購入しました。

シドニー・スミスの絵本を3冊ご紹介頂いて、どの絵本も素敵で悩みましたが、この「うみべのまちで」という絵本にしました。
絵本の中の「キラキラ」と輝く海がとても眩しくて、今、歩いてきた塩屋や須磨の海を思い出され
シンプルなストーリーも、シンプルだからこそ伝わるもの大きいのかな、と思ってこの絵本を選びました。
あともう一冊は、環境保護運動の世界的な先駆者である「レイチェル・カーソン」の「センス・オブ・ワンダー」について、若松英輔さんが書いたもの。

「センス・オブ・ワンダー」とは自然にふれて深く感動する力のことをいうそうです。
また行きたくなる本屋さん
なかなかこういった本屋さんが少ないだけに、話をしながら、話を聞いてもらいながら、本を選んでくれる本屋さんは
ついつい好みが偏ってしまう私にとっては、とてもありがたい出会いだと思いました。

そして「本」も「絵本」も自己完結のようで、そうでもない。
人生を変えるような一冊には出会えるかもしれないけど、出会えないかもしれない。
でも「出会う」キッカケを作らなければ、ずっと「出会わない」ないまま。
「自由港書店」お店の名前の由来について、聞くのを忘れちゃった。次に行った時には聞いてみよう、っと。
とても静かで、少し現実の忙しなさを忘れた土曜の午後のひとときでした。